アンケートの回収率をあげる「アンケート体験」とは? | Syno Academy

皆さんは、アンケートを作成する時にユーザーの「アンケート体験」を心がけていますか?ここでいうアンケート体験とは、ユーザーがアンケートの存在を知り、興味を持ち、回答し、回答後にインセンティブを受け取る、といったアンケートを回答するきっかけからアフターフォローまでの一連のユーザー体験を指します。

あらゆるものやサービスを使う際に同様にユーザー体験があり、その満足度をあげることで企業への信頼度やロイヤリティが高まる他、サービス、商品のリピーターを増やしたり、宣伝効果が上がることもあります。

ユーザー体験(UX)や顧客体験(CX)など、プロダクトやサービスを作る側が、それを使うユーザーや顧客の視点に立ってサービスを設計することの重要性が唱えられていますが、それは、アンケートも同様です。より良いアンケート体験を提供するためにいかにアンケートを回答する人の立場に立って設計ができるかが鍵となります。

今回は、アンケートを行う際にユーザーにより良い「アンケート体験」を提供するために重要なポイントをご紹介します。

目次

1. 回答率をあげるための施策

  • 回答者の適切なリクルーティングを行う
  • アンケートのオペレーション
  • 魅力的なインセンティブ

2. 離脱率を下げるための施策

  • アンケートの長さ
  • アンケートのデザイン
  • 似た質問、似た選択肢はまとめる

3. 個人情報保護の徹底

終わりに

回答率をあげるための施策

ユーザーが「答えたい」「答えてもいい」と思えるアンケートを作成したい場合、どのようなアンケート体験を提供すべきなのでしょうか。私たちに身近な例でスマートなアンケート体験を提供している企業として、スターバックスコーヒージャパンが挙げられます。

ご存知の方も多いと思いますが、コーヒーショップのスターバックスでは、レシートを使ったアンケートを実施しており、このレシートは通称「当たりレシート」と呼ばれています。

なぜ「当たり」かというと、このスターバックスのアンケートはインセンティブとして回答者に飲み物を一杯無料で提供しており、従来の「抽選で○名様にプレゼント」のような回答した人の中から抽選でインセンティブがもらえる方法ではなく、通常のレシートに紛れて「当たりレシート」つまりアンケートページへのQRコードが記載されているレシートが紛れているのです。

「当たりレシート」と言われていることからもわかるように、確実に「一杯のドリンク」がもらえるという具体的な報酬内容がアンケートの回答率を上げ、顧客の次回の来店に繋げています。

この例からわかるように、回答率を上げるためには、アンケートの回答者の選定、オペレーション、そして魅力的なインセンティブの提示が鍵となることがわかります。

・回答者の適切なリクルーティングを行う

まず最初に、アンケート回答者の正しいターゲットを設定し、回答者のリクルーティングを行うことが重要です。CX(顧客体験)のアンケートなら、対象はもちろんそのお店を使った人になり、レシートやメールマガジンを通してお店の顧客にアンケート回答をお願いすることが可能です。

しかし、より広範囲に対象を広げたアンケートの場合、回答者の選別は重要なキーポイントとなります。グローバルリサーチなどでは、様々な属性が混在したパネルの中からアンケートの目的に適する回答者として適当な人を選出しなければなりません。

ここで注意すべきなのが、客観的な事実、数値から回答者を選別することです。例えば回答者の条件が「〜に興味がある人」だと、興味の度合いや感じ方は人それぞれのため、幅が生まれてしまいます。「〜のサービスを○回以上使ったことがある人」といった振り分けの方が、誰もが客観的な判断ができるでしょう。

また属性に関しても、例えば「日本人」のような一見わかりやすいと思われる属性でも、国籍が日本の人を指すのか、日本での生活が長い人を指すのか、日本人だが幼少期からずっと海外で生活している人は該当するのかなど、判断が難しい場合があります。そのため、「日本で20年以上生活した経験がある人」のような、より具体的な属性を提示すれば、設計したアンケートに適した回答者を探すことができます。

・アンケートのオペレーション

次に気をつけたいのが、アンケート回答者へのアプローチ方法です。回答してもらいたい対象者に正しくアプローチをすることで、アンケートの回答率が格段に変わります。

近年スターバックスの例と同様に、レシートにアンケートのQRコードを記載するお店が増加しています。これはお店での体験や食事の感想について記憶が新鮮なうちに、かつスマートフォンでQRコードを読み取るという誰もが回答しやすい方法でアンケートの回答機会を提供しており、非常に効果的なアプローチ方法であると言えます。

しかし、レストランの各座席に置いてある紙のアンケートはどうでしょうか。紙に感想を書き、お店によってはそれを郵送で送るよう記載しているものもあります。これは回答者にとって「レストランの滞在時間中にアンケートを記入する」「持ち帰って郵便ポストに投函する」など余分な手順を踏んでもらうことを前提としており、アンケートに回答したいという気持ちが薄れてしまいます。

それに対し、資格試験やセミナーの感想をアンケートする場合などアンケートの対象者が一斉に集まっている場所では、解散後にQRコードからアンケートを回答してもらうよりも、その場で紙アンケートを配布し一斉に回収した方が、回収率が上がりそうです。

つまり、場面や対象者に合わせて適切なアンケートオペレーションを行うことが回収率向上の鍵となるのです。

・魅力的なインセンティブ

インセンティブとは報酬のことで、ここではアンケートに協力した人に与えられる利益のことを指します。具体的には、Amazonのギフト券やクーポン券など金銭的なインセンティブが代表的なものとして挙げられます。

しかし近年アンケートを答えるユーザーのニーズも多様化し、ギフト券などと言った金銭的インセンティブだけでなく、非金銭的インセンティブを魅力に感じる人が増えています。

例えば、アンケートに回答することでチャリティに寄付ができる、アンケートに答えることでアンケートを行うお店に貢献できるなど、自分の意見が何かの助けになる、貢献できるという点に魅力を感じてアンケートに協力したいと思う人も多いのです。

そのため、インセンティブはアンケートを答える人の立場に立って考えましょう。可能な限り多くのオプションがあると、より多くの人の心を掴むことができるのではないでしょうか。

離脱率を下げるための施策

いざアンケートに答えようとした時に、途中まで回答したけれど飽きてしまったり、アンケートが長すぎて離脱した経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかくユーザーの中にアンケートに答えたいという意識が芽生えたたのに、アンケートの途中で離脱されてしまうのは大きな機会損失です。こうしたアンケートの途中離脱を防ぐために、以下のような点を心がけましょう。

・アンケートの長さ

離脱率を高める一番の問題は、アンケートが長すぎる場合です。長すぎるアンケートは回答者のモチベーションを低下させ、離脱率を高めてしまいます。そのため、質問文を簡潔に書く、回答の数を減らすなど、短く気軽に回答できるアンケートを作成するよう心がけましょう。

もし止むを得ず長くなってしまう場合は、残りのアンケート回答数や、進捗状況(e.g. ○%回答済み)を示したり、回答所要時間を事前に提示するなどの工夫が有効です。

・アンケートのデザイン

離脱率を下げるために、アンケートのデザインもユーザーフレンドリーになるよう心がけましょう。アンケートの内容に適したデザインフォーマットを用いたり、アンケート回答者にわかりやすい表現、文字の大きさ、ボタンの大きさなどを使用することが重要です。字が小さすぎる、スマートフォンやタブレットのデバイスにアンケートのサイズが対応していないなど、回答者にストレスを与えるデザインは離脱率が高くなります。

また、一問回答するごとに次のページにすすむような手間の多いUIも、回答者のストレスを生み出します。質問を選択式の回答と自由記述回答で分けて、それぞれを一つのページにまとめるなど、優れた操作性のあるUIを設計することで回答者のストレスを下げることが大切です。

・似た質問、似た選択肢はまとめる

似た質問が重なると、「さっき答えたのに」とユーザーに手間を感じさせてしまいます。

アンケートを設計する際に似た質問はグルーピングする、またアンケートの質問を時系列順にするなどし、回答しやすい設計になるよう心がけましょう。

個人情報保護の徹底

最後に、個人情報保護の徹底です。アンケート自体が良くても、個人情報が不正に使われたり流出してしまっては元も子もありません。ユーザーの「アンケート体験」は、アンケートを回答した時点で終わるのではなく、そこから情報が厳重に管理され、安心して生活を送ることができる状態まで担保することが一つのアンケート体験です。

日本では個人情報保護法が定められており、個人情報を扱う全ての事業者が対象となっています。アンケートデータの管理をずさんに行うと、法的問題に発展することもあるため注意が必要です。

アンケートの内容によっては、個人情報が含まれていたり、個人の特定をできるような情報が含まれていることがあります。そのためアンケートには必ず、アンケートを行う主体、アンケートの目的を記載し、データがどのように使われるかを提示することで、回答者に安心してアンケートに回答してもらえるようにしましょう。

終わりに

アンケートとは単なるフィードバックをもらう機会ではなく、顧客、ユーザーとのコミュニケーションの一つです。アンケートも企業の商品の一部であるかのような気持ちで、スムーズで気持ちの良いアンケート体験を提供することが、アンケートの回収率をあげるだけでなく、今後も継続してサービスや商品を使うロイヤルカスタマーの創出につながります。

アンケート体験を改善するためには、何よりもユーザーの立場に立って考えるということが重要です。今回取り上げたポイントはもちろん、自らアンケートを回答してみて改善できる点を見直してみてはいかがでしょうか。

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150か国の消費者を対象とする市場調査から、顧客体験(CX)や従業員体験(EX)の可視化、ポストCookieに対応するゼロパーティデータの構築など、消費者の声を引き出す「アンケート」の重要性が注目される分野において、既存の非効率なプロセスを見直し、アンケートROI(費用対効果)を最適化するSyno独自のプラットフォームをご提案しています。

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