定量調査(アンケート)と定性調査(ユーザーインタビュー)の違いとは?用途やメリット・デメリットを解説|Syno Academy

経済のグローバル化により国際貿易が不可欠となった今、企業における市場調査がこれまで以上に重要な役割を果たすようになりました。市場調査を実施する手法は多くありますが、「定量調査(アンケート)」と「定性調査(ユーザーインタビュー)」について聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。今回は、この2つの違いとそれぞれの用途やメリット・デメリットについてご説明いたします。

目次

1. 定量調査(アンケート)とは?

  • 定量調査(アンケート)の種類
  • 定量調査(アンケート)の例

2. 定性調査(ユーザーインタビュー)とは?

  • 定性調査(ユーザーインタビュー)の種類

3. 定量調査(アンケート)と定性調査(ユーザーインタビュー)のメリット・デメリット

定量調査(アンケート)とは?

定量調査は、アンケートによって収集した調査対象者の実態、意識、評価などに関するデータを数値化し、統計学的に分析する調査手法です。「はい」や「いいえ」で回答したり、5段階評価に丸をつけたりする「スコアリング方式」と呼ばれる質問項目で設問が構成されていて、調査結果を集計すると「何人」「何%」といった量や数値を可視化でき、設問ごとに明確な数字でデータをアウトプットすることができます。

定量調査(アンケート)の種類

定量調査の代表的な手法として、インターネットリサーチ(Web調査)が主流となりましたが、下記のような調査手法も挙げられます。

  • インターネットリサーチ
  • 会場調査(CLT)
  • ホームユーステスト(HUT)
  • 街頭調査
  • 郵送調査
  • 電話調査

定量調査を行う際、リサーチャーはローデータ(Raw data)を収集し、Microsoft ExcelやR / SPSSなどのツールを使用して分析し、仮説を量的に検証します。定量調査の用途としては、下記のようなものが挙げられます。

  • 顧客満足度調査
  • 消費者の意識調査
  • 商品の使用実態の調査

定量調査(アンケート)の例

例えば、ある自動車メーカーが競合他社と比較した自社の市場シェアを測定したいとき、優れたリサーチャーは、様々な種類の質問を用いたアンケートの実施を提案します。質問は単一回答、多肢選択法、格付け法、リッカート尺度など多岐に渡り、企業の製品が既に販売されているもしくは将来的にターゲットとしたい国において回答者を募集します。

アンケートの調査結果として得られたデータでは、この自動車メーカーがヨーロッパでは40%シェアを占めているのに対し、アジアとアメリカでは5%しか及ばなかったとします。言い換えれば、この企業の製品は本拠地であるヨーロッパでは有利なポジションを確立しており、ブランディングやポジショニングが順調だと言えます。一方、アジアとアメリカにおける市場シェアは、多額のマーケティングコストをかけているにかかわらず著しく低いようです。この結果から、ターゲットとする国で投じるマーケティングコストは適切なのか?アジアとアメリカの消費者のインサイトを掴んでいるのか?製品の価格設定は妥当か?など、企業は調査結果により数値化されたデータを元にマーケティング戦略を見直すことが可能になります。

定性調査(ユーザーインタビュー)とは?

数えれられることすべてが大事なわけではないし、大事なことすべてが数えられるわけではない

– アルバート・アインシュタイン

定性調査は、インタビューなどによって調査対象者の生の声や実際の行動など、個人のことばや文章のように数値化できないデータの収集を目的とした調査方法です。定量手法とは異なり、定性調査では「なぜ」「どのように」といった個人による感想を記述で表現してもらうことで、調査対象者の潜在的な意識、動機など数値や割合だけでは知り得ない情報を入手することができます。

定性調査(ユーザーインタビュー)の種類

定性調査の代表的な手法としては、マンツーマンで行われるユーザーインタビュー(IDI)、グループインタビュー(FGI)、行動観察調査(オブザベーション調査)などが挙げられます。定性調査では、調査対象となる回答者は基本的に自由回答形式の質問に答えるため、回答者は自由に意見や感想を述べることができます。

  • グループインタビュー(FGI)
  • インデプスインタビュー(IDI)
  • 訪問調査
  • 行動観察調査(オブザベーション調査)
  • ワークショップ
  • MROC

定性調査の用途としては、下記のようなものが挙げられます。

  • 消費者の実態調査
  • 問題点や新視点の抽出
  • 定量調査の質問・選択肢・仮説設定

最近ではグループインタビューをオンラインで実施する動きも多くあり、
特定のターゲットをコミュニティ化し意見交換をするMROCシステムなども新たな定性調査手法として注目されています。

定量調査(アンケート)と定性調査(ユーザーインタビュー)のメリット・デメリット

定量調査 定性調査
メリット 集計結果が数字で表れるため客観的な説得力があり、事業計画や結果報告などに信憑性が高くなる 回答の選択理由も聞き出すことができ、調査の質問に対して深い理解を得ることができる
調査結果が数値化されることで、全体像を掴みやすくなり、結果を簡潔にまとめやすくなる

非定型で自由回答形式の質問がメインのため、柔軟性が高い

回答方法が単純なため、回答者が答えやすく、サンプル数(回答数)が集まりやすい。また、全ての調査回答者に質問を一斉送信でき、データ収集も自動でできる

インタビュー中に、予想外の商品のニーズや、インサイトを読み取ることができる

デメリット

回答の抽出方法や質問の文章などの調査設計によって、大きく結果が変化してしまう

調査対象者のリクルーティングや報告書作成などの調査結果のデータの管理に手間とコストがかかる

事前に準備をした質問以外はできず、回答の深堀り等ができない場合がある

1人あたりのインタビュー時間が長いため(平均所要時間は30分前後)、データ収集と分析に時間がかかかる

上記のように、「定量調査」と「定性調査」にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、二者択一ではなく、それぞれの調査を組み合わせたり、目的に合わせて使い分けたりすることで、より正確なデータを得ることのできる調査が実現可能となります。

Syno Cloudが提供するグローバルリサーチソリューション

Syno Cloud for Global Researchでは世界80ヵ国を対象としたインターネットリサーチや、場合によっては現地定性調査のコーディネート、リクルーティングを行っています。

SynoAnswersは低コストで、各国1000人の回答を国勢調査の比率で回収することができます。 複数のクライアントからの質問を組み合わせて、1つの「オムニバス」調査にまとめ、翻訳から調査の割り当ておよび報告まで対応します。各国よりターゲティングされた1,000人を対象とするパネリストが参加し、調査は隔週で実施されています。また、定量調査だけでなく、定性調査と組み合わせて調査を実施することも可能です。

Syno Japanは海外調査の経験豊富なリサーチャーが、お客様の調査要望に対して適切なアドバイスやサポートをしております。グローバルリサーチについて、ご不明な点など何でもお答えいたします。下記よりお気軽にお問合せください。