【APAC6か国インターネット調査】新型コロナウイルス(Covid-19)への対処方法と消費者マインドの測定

去年、中国武漢市で発生した新型コロナウイルス(Covid-19)は、今では世界中に広がってしまい、残念ながら感染者数や死亡者数が増えているという報道がますます人々を脅えさせているようになり日本で見られていたパニック買いやイベントのキャンセルなどが世界の他の国でもみれるようになりました。そして、各国の政府は新型コロナウイルス(Covid-19)の対策の1つとして自国民以外の入国を規制する国が増えつつあり、それに伴い飛行の運航を一時中止する航空会社も増え、行く必要がある場所に行けないはもとより自国に帰れないという人も増えているようで、特に短期滞在者が滞在の延長を余儀なくされ問題になっている国もあるようです。

目次
  1. 調査パラメーター/デザイン
  2. 所属団体の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の対処方法
  3. 購入習慣への影響
  4. 旅行計画の変更
  5. 結論

調査パラメーター/デザイン

グローバル消費者データ会社として、Syno社は、SynoAnswersグローバルオムニバス調査の一環として頻繁に調査を実施します。数々の顧客に調査したアンケートを一括し、1000のアンケートを実施し、人口統計学的に一致させ、2週間に1度回答します。3月19日から3月23日に実施された最近の調査では、パネリストに新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生について中国、香港、台湾、シンガポール、オーストラリア、タイの国々にて意見を伺いました。

所属団体の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の対処方法

最初の質問は、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が発生後、会社など各所属団体は、はたしてどのような対策をしたのかを調べるものでした。 質問は次のように質問しました:

お勤めの会社や所属されている団体にて、コロナウイルス(Covid-19)発生に対してどのような対策をとりましたか? (複数回答可)

多く回答されたのは体温検査や健康診断を実施するというものでした。調査を実施した国の中、オーストラリア以外は全ての国が一番多くこの回答を選んでいます。このような事態に最初にできる最適な対処方法といえるでしょう。

次に多く回答されたのが、海外旅行/出張の禁止、会社主催の夕食/イベントの禁止、オンライン会議への変更と調査を行った全ての国が2番目から3番目に多く回答されています。人との接触をなるべくさける、人が多く集まる場所になるべく行かないという対策からくる回答でしょう。1つ注目したいのは、従業員の減少/解雇という回答が調査を実施した全ての国にて少ない回答でしたが、同じ調査を数か月後に実施したのなら、この数字は跳ね上がる事が予想されます。多くの人が海外旅行/出張の禁止、会社主催の夕食/イベントの禁止、オンライン会議などに変更した結果、旅行業、観光業、飲食店業などには経済的ダメージが多くなる事が予想され、それに伴い従業員解雇数も増えていくのではないでしょうか。

購入習慣への影響

次の質問は、前回のレポート(新型コロナウイルス感染症が発生した際の消費者マインドの測定)でも実施した新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が発生のニュースがどう購入習慣に影響しているかを調査しました。今回の調査は、前回と違う国々で実施しましたが、全体的に同様な回答となりました。

調査を実施した国でシンガポールとオーストラリア以外の国は購入習慣が変わったと回答し、前回の調査と同様、手術用のマスクと消毒液の購入が増えたという回答が上位をしめました。

最近のコロナウイルス(Covid-19)の発生は購入習慣に影響しましたか?(複数回答可)

調査した国が違うとはいえ、前回の調査した国々と同様に食料/加工品やパーソナルケアーの購入が増えたという回答が今回調査した国々でもあり、相変わらず上位をしめるマスクと消毒剤と同様に他の商品にも購入習慣の変化が表れている事がうかがえます。全体的に、発祥地である中国に近いほど購入習慣の変化が大きくなっているのがうかがえます。

次のチャートは前回同様、購入習慣の変化は性別に分類して見てみました。

性別で見てみると、全体的に大きな差は男女別ではないものの、タイの男性の購入習慣にまったく影響しないという回答が大きく女性の回答を上回り、購入習慣を変えたという女性の回答が男性のものより上回り、その結果に準ずるように女性の方が購入が増えたと各商品にて回答しているのが印象的でした。

今度は同じデータを各国、年齢別で見てみました。 果たして購入習慣は各国の年齢によって異なるのでしょうか?

まず、総合データを見てみると、購入習慣が変わったと回答したのは、20歳代から59歳までの中間の年齢層で、10歳代と60歳以上は影響していないと回答したのが印象的です。一番購入されているマスクと消毒液は30歳代から40歳代に一番買われているようです。

国別に見てみると次の事が分かりました。

中国:

  • 一番、購入習慣に影響したと多く回答したのが30歳代から49歳までの人達。
  • 購入習慣に影響していないと多く回答したのが10歳代から29歳までと60歳以上の人達。

香港:

  • 一番、購入習慣に影響したと多く回答したのが20歳代から59歳までの人達と幅広い年齢層が回答している。
  • パーソナルケアの購入が増えたと多くの60歳以上の人達が回答。

台湾:

  • 購入習慣が変わったという回答数と、影響しないという回答数がほぼ同じ。
  • 10歳代の回答者は購入習慣に影響しないという回答を、購入習慣を変えたという人より多く回答している。

シンガポール:

  • 立地的に上記の国々より中国から離れているせいか、多くの人が購入習慣に影響しないと回答している。特に10歳代は約53%、60歳以上は約70%以上がそう回答している。
  • 購入習慣を変えたと回答した人は30歳代が多い。

オーストラリア:

  • シンガポール同様、立地的に中国から離れているせいか、多くの人が購入習慣に影響しないと回答している。シンガポール同様、10歳代が多い。おもしろいのが20歳代から年齢が上がるにつれ比率が上がっている。回答数が多いのは50歳から60歳以上。

タイ:

  • 調査をした他の国より購入習慣を変えたという回答数と影響しないという回答数の差が大きい。
  • ほぼすべての年齢層で購入習慣を変えたと回答している。
  • 一番多く購入習慣を変えたと回答しているのは20歳代。

旅行計画の変更

最後の質問は旅行計画についてです。この調査も前回の調査で違う国々に対して実施されましたが、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)が発生して以来、航空業界、旅行業界には大きな経済的損害を与えていて、ついに海外からの入国を一時閉鎖する国も出始めました。それにともない国際線を一時停止する航空会社もあり、旅行者など短期滞在されている方達が”帰国難民”になる恐れがいろいろな国で問題視され始めました。そんな中、人々の旅行計画にはどのような影響があるのでしょうか?

最近のコロナウイルス(Covid-19)の発生は今後6か月先の旅行計画に影響しましたか?(複数回答可)
(注:この調査はオリンピック延期発表前に行われたものです)

やはり多くの回答者は今後6か月、特に旅行計画はないと回答しています。この調査を実施した2020年3月の地点ではすでにコロナウイルスの影響は大きくメディアで報道されているので、今から旅行計画をたてる人は数少ないと思います。

全体的な結果を見ると中止/変更を検討しているという回答数より、中止/変更したという回答数の方が圧倒的に多いようです。そしてアジア諸国への旅行、海外旅行の中止/変更したという回答数が多数を占めています。印象的なのはタイの回答者が他国に比べて国内旅行の計画を中止/変更したと多く回答している事です。同様に中国も国内旅行の計画を中止/変更したと多く回答していますが、場所によっては政府の外出禁止令が出ている地域もあるので、その影響も含まれているでしょう。

この記事を書いている数日前、ついに2020年東京オリンピック延期の発表がありました。この調査はその発表以前に行われたせいもあるのでしょう、全ての国にて10%以下の回答となっていますが、来月頃に同様の調査をしたらこの数字は大きく上昇するでしょう。

結論

去年から始まった新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生からくる影響は日増しに増えているように思われます。 最初はアジア諸国だけだった感染も今では世界中に広まってしまい、各国の経済や人々の生活に大きく影響を及ぼしています。深刻さが増していく中、企業や団体は社員又は関係者に海外旅行/出張の禁止、会社主催の夕食/イベントの禁止、オンライン会議への変更の指示を出すという対策がなされている事が分かりました。国によっては政府がそれを提唱している国もあり、なるべく人との接触を避ける、人が多く集まる場所になるべく行かないという対策でしょう。

多くの国でパニック買いが起こっている今、購入習慣の変化は、ウイルス菌から守る為の品、マスクや消毒液以外に増えた事が分かりました。パニック買いを誰かが始め、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生の為というより、店になるなる可能性があるから買っておくという連鎖反応のような状態にもなっているようにうかがえます。購入習慣の変化は性別では大きな差はないものの、年齢でいうと20歳代から50歳代の中間年齢層が一番変わったと回答していたのが印象的でした。

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生から海外からの入国を制限する国が増え始めている中、やはり海外旅行やアジア諸国への旅行を変更/中止するという回答が多くありました。それと同時に6か月先の旅行の予定がないという回答も多くありましたが、これはもうすでに新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生があり、旅行計画をする意思がないと読み取れるでしょう。

今後、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生による直接的な影響はもとより、それからくる間接的な影響(失業者の増加など)もどんどんと増えていく事でしょう。それにより経済や企業活動にどう影響していくのか、地域、年齢又は社会階級がどう影響していくのか今回の調査はその第一歩となるでしょう。

このような国際調査に関して、年齢又は社会階級が回答にどう影響したかなどのデータを含む、詳しい内容をご希望でしたら下記を参照に弊社にお問い合わせください。

SynoAnswersグローバルオムニバスについて

SynoAnswersグローバルオムニバスは、グローバル50か国の一般消費者に対してアンケートを行いたい企業をコミュニティ化し、リサーチ対象国に対して一つのアンケートを数社共同で実施するマルチクライエント調査です。

アンケートを随時募集し、対象国に対して5問集まった時点で、隔週でアンケートを実施します。自分の質問と基本属性質問(性別、年齢、居住地、年収、最終学歴)に対する一般消費者男女1000人の回答を一週間で収集し、クロス集計レポートを提供します。

Syno社について

Syno Internationalは、CDaaS(サービスとしての消費者データ)をクラウド経由で提供するデータプラットフォームSyno Cloudを開発する北欧発のスタートアップIT企業です。2014年設立以降、欧州、北米、アジアの11都市を拠点に、市場調査会社、戦略コンサルタント、メディアエージェンシー、ブランドや出版社など、さまざまな業種のお客様やパートナー企業に対して、グローバルの消費者データ活用にDX(デジタルフォーメーション)を実現するSyno独自のソリューションを提供しています。

Syno Japan株式会社は、Synoグループ初の海外拠点として2016年設立以降、グローバルの市場調査、カスタマーエクスペリエンス(CX)、デジタルマーケティングにおける、消費者データの収集、プロセッシング、レポーティング、活用を最適化する独自のプラットフォームソリューションを構築しています。2018年にAPACのオペレーション及びIT開発拠点をベトナムハノイで設立し、現在日本、シンガポール、韓国、ベトナムの4拠点で、APACでの事業を越境展開しています。

Synoグローバルトレンドでは、Synoの海外リサーチシステムを利用して、Syno及びSynoのパートナー企業が行ったグローバル調査の結果を定期的にご紹介します。

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