どこまで普及している禁煙志向 ”煙市場調査”

先日、ブリスベン市内(オーストラリア)を歩いているとおもしろい光景に遭遇しました。その場所は禁煙エリアなのですが、その場所で、最近話題の電子たばこを吸っている男性がいて、市の職員から「ここは禁煙エリアで、たばこを吸ってはいけませんよ」と注意を受けていました。 もちろんその男性は、これは電子たばこで煙が出ないので周りの人に害にならないからここで吸ってもいいだろうと反論していましたが、その職員の人もまけじと「いや、それは”たばこ”でしょう!」と終わりのない論議を続けていました。確かに電子たばこは”たばこ”です。 

が、それと同時に従来のたばこほど周りの人に害を及ぼす事もないでしょう。 徐々に普及しつつある電子たばこ、まだそれを定義する条例など出来ていないのでしょうね。 周りを見渡すと、その興味深い”論議”を見守っていたのは、私だけではなかったのには笑えました。

さて、今回はそのたばこに関する市場調査。近年、どこでも禁煙志向が広まり、喫煙者には肩身が狭い思いでしょうが、その減っていく喫煙者ははたしてどれくらい? 吸っている人はどんなたばこを吸っているの? そんな市場調査をアメリカ、フランス、中国、ドイツ、日本の5か国で実施しました。

目次
  1. あなたはどんなたばこ商品をお使いですか?

  2. 国別 たばこ商品の市場調査

  3. 各国のトップ5

  4. 従来型 vs 健康志向商品

  5. まとめ

あなたはどんなたばこ商品をお使いですか?

情報元:Snyo Library>

この市場調査の堂々と1位になったのは、「たばこを吸いません」という回答し、近年の禁煙志向を象徴する結果となりました(複数回答可)。全体の約40%を占めています。

そして、喫煙者の中で一番人気だったのが、たばこ(コンビニなどで売っている普通のたばこ)でした。 近年、多くの国の政府は、国民の健康対策にと、たばこに税金を多くかけて購入者に負担をかけたり、オーストラリアでは、”たばこを吸い続けるとこうなる可能性がありますよと、口腔がんなどの写真をたばこ商品の箱に表示する事を義務付ける法律をつくりました。 言っては失礼ですが、この写真、けっこうグロテスクで、オーストラリアでたばこを吸う人はこの変な写真を見ながら吸っているのです。 でも、果たしてこの写真がたばこをする人を減らすにに役立っているのかは疑問ですが・・・ (みなさん、何かのホラー映画を見ているような感覚で見ているようで、政府のメッセージが伝わっていないような気がします)

<オーストラリア保健省たばこの箱ガイドラインより>

最近、話題になっている電子たばこは、喫煙者の第3位になっています。おそらくたばこ製造メーカーは、近年の喫煙者の減少から、この電子たばこのマーケットシェアーをどう増やしていくのかが課題となっていくのではないでしょうか。 ”健康に害のないたばこ”となればマーケットシェアーも増えていく事でしょう。

国別 たばこ商品の市場調査

次のチャートは、国別(アメリカ、フランス、中国、ドイツ、日本)にて各国の調査結果です(複数回答可)。

情報元:Snyo Library>

5か国全ての上位回答は”たばこを吸わない”にてダントツのトップ。改めて近年の禁煙志向を表す結果となりました。そんな中、目につくのが中国。 たばこを吸わないと回答した人が5か国で一番少なく、各たばこ商品にて上位に入っているのが目につきます。たばこを始めとし、葉巻、シガリロ(細い葉巻)、パイプ、かみたばこ、スヌース(かぎたばこ)と、他の国では、人気がない商品に人気があるのが印象的でした。おそらく中国の経済発展と共に以前は手がでなかった人が、買えるようになり、そういう商品に興味を購入し始めたのでしょう。特にたばこより値段が高い葉巻やシガリロにて中国がダントツにリードしているのが印象的です。

各国のトップ5

次は各国のトップ5の表。 全ての国でトップになったのが、’たばこを吸いません”と禁煙志向がどこの国でも表れている結果となりました。

情報元:Snyo Library>

2位以下の結果は、各国、ほぼ同様の内容ですが、電子たばこが4位、5位とはいえ全ての国のトップ5にランクインしているのが、印象的でした。  最近の政府のたばこへの規制や、人々の健康志向から、おそらくこれから伸びていく産業ではないのでしょうか。  街を歩いていてもやはりまだ従来のたばこを吸っている人の方が電子たばこを吸っている人より多く目につきますが、何年後かにはこの順位は入れ替わっている事でしょう。

従来型 vs 健康志向商品

さて、今度は違った視点からこの結果を見てみましょう。 全体の結果にてたばこを吸わないと回答した方が約40%いましたが、ではたばこを吸うと回答した約60%の方の内訳を見てみましょう。 上記にも記したように、近年の政府の規制や人々の健康志向がはたして喫煙者の商品選びにどのような影響を及ぼしているか、題して”従来型 Vs 健康志向商品”を見てみましょう。

回答項目にあるたばこ商品を下記の2つに分けてみました。

  • 従来型:たばこ、葉巻、シガリロ、自分で巻く、パイプ

  • 健康志向商品:電子たばこ、かみたばこ、スヌース、他の煙が出ない商品

情報元:Snyo Library>

おもしろい結果が出ました。 近年の健康志向からもう少し健康志向商品が人気かと思いきや、喫煙者の約70%はまだ従来型の商品を好んでいるというデーターが出ました。このデータから見ると、電子たばこやかみたばこなどは、理論上、健康に良いのでしょうが、タバコを吸うという”本来の行為”には、まだまだ遠いという事でしょうか。しかし、健康志向商品の中では、電子たばこが60%を占めているので、健康志向商品の中では、これから一番伸びていく可能性がある商品なのではないでしょういか。

今後、各国の政府の思惑通りに、従来型のたばこ商品のマーケットシェアーは減っていくのか、それとも、健康志向商品のメーカーが喫煙者の好みに答える事ができずに、このまま従来型の商品は売れ続けるのか、各メーカーの営業戦略の展開が楽しみです。

まとめ

  • 各国、禁煙志向は増えつつある。

  • 喫煙者の中では、従来のたばこ商品がまだ人気。

  • 中国では、禁煙者は他国と比べて若干少なく、たばこ商品以外の商品(葉巻、シガリロ、パイプ、スヌース(かぎたばこ))も人気。

  • 話題の電子たばこは喫煙者のランクで各国トップ5に入っている。

  • 喫煙者の約70%は、まだ従来型のたばこ商品を好んでいる。

Synoグローバルトレンドでは、Synoの海外リサーチシステムを利用して、Syno及びSynoのパートナー企業が行ったグローバル調査の結果を定期的にご紹介します。

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